バレンタインの時に女子に「お前じゃねーよ!」と言われた
おはこんばんちは。
ここはミリタリーのブログですが、今日は中学時代のバレンタインの苦い思い出の話をしたいと思います。
中学・高校とわたくしことMulticam12はモテませんでしたが(今も)、親友はモテるやつばかりでした。
バレンタインだけでなく、体育祭や文化祭などイベントの前後に女子から呼び出されることがあってそのつど期待していくのですがけっきょく
- Multicam12君の友達の◯◯君って今彼女いるの?
- Multicam君ではないの最初に言っておくね。期待させてごめんね。それで友達の△△君だけど・・・
- ××君と仲いいよね?これ渡してくれる?
などなど中間業者の役割を何度となくさせられました。きっと呼び出されて顔がニヤついていたんでしょう「Multicam君ではないの最初に言っておくね」という言葉はかなり傷つきましたが、お人好しなので
「なんだそんなことか。わかった、アイツに聞いといてやるよ(渡しといてやるよ)」
と紳士ぶり、強がり、笑顔で答え、その実心は泣いていました。
そんな中で20年近く経った今でも強烈に思い出に残っている話をしたいと思います。
中2のバレンタイン
放課後。
僕と友人の平田君(仮名。モテる)は県下でも有数の強豪の部活に所属していて、チームの中心だったためバレンタイン当日もどこの部活よりも遅くまで練習していました。
ハードな練習を終えて練習着から制服に着替え、部室の前で平田くんと雑談をしてそろそろ帰るかという時には学校には誰も残っていませんでした。僕の中学校は下校のルートが2つあって、「団地に住んでいる生徒」と「その他の地区に住んでいる生徒」というものでした。
そのルートも校門前でいきなり別々になるので、団地側に住んでいる生徒とその他の地区に住んでいる生徒は一緒に帰るのは難しいという状況でした。なので男女で下校していて、お互いが別々の地区に住んでいる場合高確率でカップルだ、というのもローカルルールもありました。
まあそれはいいとして幸い僕と平田君は「その他の地区に住んでいる生徒」だったので帰りはずっと一緒です。
誰もいない、薄暗くなった帰り道で2人でくだらない会話をしながら歩いていると後ろから誰かがついてきました。
遅くまで残っているのは僕ら2人だけだったので、明らかに僕らの出待ちです。後ろは振り向けないのでなんとなく気配を探るのと1人ではなく、2人でした。こそこそと会話している感じからすると二人とも女子。
これは期待が高まります。
しかも断片的ですが
- ・・・早く・・渡し・・・
- あなたが・・・私は・・・
- 行っちゃう・・・早くしない・・・
こんな会話が聞こえてきます。
渡す
これはもう間違いなくチョコレート。愛の告白です。
おいおい、これどっちが俺に告白するんだ?もしかして俺を取り合うために2人で同時に勝負してくるとか?
平田君はモテる。だけど自分だって県下でも有数の強豪チームの花形。学校の成績だって上位だし身長も180cmはある。顔だって悪くない。
バレンタインにチョコレートをもらえるチャンスはある。昼はチョコレートどころか女子とも会話した記憶はなかったけど、実は俺はモテモテで女の子同士が水面下で牽制しあって誰も渡しにこなかった。俺と会話すると緊張するから誰も話しかけてこなかった。
そう考えると辻褄があいます。そしてこれからバレンタインにチョコレートを渡しそびれたおびただしい数の女の子がキススキを見つけては一週間かけて俺にチョコレートを渡しにくる・・・
というストーリーが頭の中で出来上がっていた自分としては、これは間違いなく俺への愛の告白だ。と確信にも近い何かを感じていました。
友人の平田君に話しかける時にチラッと後ろを見ると女子2人は団地側に住んでいる生徒。こっちの下校ルートを使うなんて有りえません。
否が応でも期待は高まります。忠平君ではなく、間違いなく俺だ。モテなさすぎておかしくなっていました。
すると後ろの2人が
・・・君、平田君!
と呼びかけて来ました。
え!?俺じゃない!?いや、違う。きっと
Multicam12君にチョコレート渡したいから平田君は先に行っててくれる?
という流れではないか。それなら平田君の存在は邪魔である。さっきまでの親友がチョコレート1つで邪魔な存在となるバレンタイン。だけど悪いな、平田。ここは戦場みたいなもんだ。もらったモン勝ちなんだよ。俺はもう男と下校なんてしたくない。
しかし、平田君は全く反応しない。
あれ?これ俺だけ聞こえてる?もしかして後ろの2人は幽霊?すると再度後ろから
平田君!平田君!!
と声がけされます。
おい!後ろの2人はお前がいるから俺にチョコレート渡せないんだろうが!平田お前早く振り向けや!
と焦っている僕は「おい、後ろから声かけられてるよ・・・」と急かす様に言うと「良いんだ。無視して」というそっけない返事。なんだそれ。俺がチョコレートもらえへん様になるやんけ。平田お前それでもええんか。親友ちゃうんか。
後ろの女子も諦めません。何度も何度も後ろから「平田君!」と話しかけます。
しかし一向に振り向かない平田君にしびれを切らした僕は、平田君より先に後ろを振り返ってしまいました。
すると、後ろにいた女子2人のうち1人が
お前じゃねーよ!!
・・・え!?今なんて?「お前じゃねーよ」?
それつまり、あれか。俺じゃない?みたいな?聞き間違い?
いや馬鹿な・・・と混乱しているうちに女子の1人が
「平田君、受け取ってもらわないと私達も困るのよ。あの子どうしても渡してって私達に頼んできたからさ。お願い受け取るだけ受け取って」
と話を続けていきます。
僕が振り返ったおかげで無視できなくなった平田君は渋々チョコレートを受け取っていました。
その後女子2人は帰って行き、チョコレートを持ったまま突っ立ってた平田君はとつぜん僕に
これ、いらないしあげようか?
おい!あげようかってお前その女の子に失礼・・・とかじゃなくて俺に追い打ちかけるんか?おお!?
もはやプライドだけで立っている僕は「いや、いらない」と興味ないようにそっけなく答えるのが精一杯でした。
後から平田君から聞いた話では、もともと平田君にチョコレートを渡しにきた子がいたけど、「いらない」と言って突っぱねた。渡しそびれたその子は友人2人を使えば大丈夫だろうと思って2人に頼んで平田君に渡させようとした・・・
ということだそうです。
いやあーその子けっこうおっぱい大きくて有名だけどなーコイツおっぱい星人じゃねーのかなー
とその時思いました。